読んだ本

砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない (富士見ミステリー文庫) ユメ視る猫とカノジョの行方 (電撃文庫)

『砂糖菓子〜』は『このライトノベルがすごい!2006』(ISBN:4796650121)ランキング第3位。確かにすごいけど面白くなかった。こういうホラー仕立てのミステリはライトノベルにはあまりないかもしれないが、一般向けの小説ではそれほど珍しくもない。恩田陸なんかがこういう雰囲気の短編をたまに書くんだけど、それと比べるとホラー要素もミステリ要素もいまいち。特に、最後に謎(という程でもないが)が全て明らかになるのがつまらない。こういうのは種を明かすことでつまらなくなるミステリの典型だと個人的には思う。あと、この本を買った人の何割かは絶対表紙に騙されてると思う。

『ユメ視る〜』は逆に、すごくないけど面白かった(少なくとも自分にとっては)。大雑把に言うと『寄生獣』の変形みたいな話で、その部分の設定には突っ込み所がたくさんあるんだけど、その上で話の主軸をコミュニケーションの難しさみたいなところに持っていこうとしているのは面白いと感じた。