読了記録

2巻丸々卒業特集。ほとんど事件らしい事件は起こらず淡々と物語は進む。だからストーリーとしてはないに等しいけど、卒業式ってたいていそういうものだし。

その中で白薔薇さまこと佐藤聖志摩子の出逢いを描いた「片手だけつないで」は秀逸。以前出てきた、「両手とも同じ相手と手をつないでしまったら、それで世界が完結してしまう。片方の手は誰かとつないでいても、もう片方の手は外のものを掴むために空けておかないと」みたいな言葉もいいなと思ったけど、これはその答えともいえる。このままどこかの国のことわざになっていてもおかしくないくらい良いタイトルだ。

薔薇さま達の会話を読みながら、強さと弱さ、強いことの弱さや弱いことの強さみたいなことを考えた。