読んだ本

二階の妖怪王女 (電撃文庫)

あまりに頭の悪い文章に、何度も窓から投げ捨ててやろうかと思った。これ別に妖怪じゃなくても良いじゃん。ところどころの妖怪蘊蓄話を除けば、それこそ女神だろうがAIだろうが宇宙人だろうが、十分話が成り立つだろう。ていうか可愛い女の子なら誰でもいいのか?
予想通りとはいえ、あんまりな出来に2巻(ISBN:4840231486)を買うかどうか激しく葛藤中。キャラクターの魅力だけはあるんだよな。

吉永さん家のガーゴイル〈5〉 (ファミ通文庫)

お祭りの話だからというわけではないが、オールスターキャラクターによるお祭り騒ぎというのが率直な感想。それでも最後はパパとママの感動話に持って行くところはすごい(途中からオチは読めていたが)。ただ、この調子でキャラクターを増やしていかないと話が作れないとしたら、それがこの作者の最大の弱点になるかもしれない。

クトゥルー〈1〉 (暗黒神話大系シリーズ)

「宇宙的な恐怖」とか「冒涜的○○」とか、いちいち大仰な表現に、恐怖よりも先に滑稽さを感じてしまった。どことなく差別的な思想に基づいているように思われるのは、時代背景からしてしかたないことなのかな。クトゥルーの神々はあくまで人間の敵、排除すべき存在という風に捉えられていて、日本の妖怪とはだいぶ似て非なる物だなと思う。この辺、アメリカ人のメンタリティと絡めて考察すると面白いかもしれない。