読んだ本
- イリスの虹 / 七月隆文 ISBN:484023244X
- シャルロット・リーグ2 月の夜は蝙蝠と翔べ / 吉岡平 ISBN:4757724373
『イリスの虹』は所々映像的に美しい描写が出てきておおっと思うんだけど全体的にはなんかちぐはぐな感じ。「自分の感情を自由に書き換えられる能力」「情報を喰らう怪物＜インフォメーション・イーター＞」に関する記述も設定の説明以上にはなってないし、その割にヒロインが勝手に主人公のことを好きになるお約束のギャルゲフォーマットだし。作者が何を書きたいのかよくわからないな（唯一見どころがあるとすれば後半のハーピーが暴走していくくだりだけど、これは作者も意図しない偶然の産物である可能性が高い）。この手の話は巷に溢れているので*1相当頑張らないと高評価を得るのは難しいと思う。
『シャルロット・リーグ』の方は全3巻（予定）のうちの2巻目だから可もなく不可もなく。主人公であるすみれの存在感がどんどん薄れていく。対して、巻末付録のタイトル「暗殺者（マーダラー）のヒモ」が一番ウケた。ヒモってそっちの意味かよ。個人的には、タイトルだけ挙げられた事件の中では「蓮川ビルの魔犬」のそこはかとない下らなさ加減が気に入ったので読んでみたい。
