科学者とあたま

http://www.aozora.gr.jp/cards/000042/files/2359_13797.html
(from いやなブログ:作れる、作る、作った)
科学者は頭が良いと同時に頭が悪くなくてはならない、ということを述べた文章。こういう文章が既に昭和8年の段階で書かれていたことに、改めて驚きと敬意を感じる。
気になった言葉を抜き出してみる。

  • あまり頭のいい先生にうっかり助言を請うてはいけない。
  • 頭のよい人は、あまりに多く頭の力を過信する恐れがある。
  • 科学者になるには自然を恋人としなければならない。
  • 頭のいい人は批評家に適するが行為の人にはなりにくい。
  • 頭の悪い人には他人の仕事がたいていみんな立派に見えると同時にまたえらい人の仕事でも自分にもできそうな気がするのでおのずから自分の向上心を刺激されるということもある
  • (略)しかしもういっそう頭がよくて、自分の仕事のあらも見えるという人がある。そういう人になると、どこまで研究しても結末がつかない。それで結局研究の結果をまとめないで終わる。すなわち何もしなかったのと、実証的な見地からは同等になる。
  • 科学者としては立派な科学者でも、時として陥る一つの錯覚がある。それは、科学が人間の知恵のすべてであるもののように考えることである。

自分は頭がいいだろうか。それとも悪いだろうか。このことは、これからもずっと意識しておく必要があると思った。