-1×-1はなぜ1か

http://sheepman.parfait.ne.jp/wiki/%A5%DE%A5%A4%A5%CA%A5%B9%A4%CE%B3%DD%A4%B1%BB%BB

(from: http://www.hyuki.com/tf/200501#i20050112202333)

(-1)\times(-1)=e^{\pi i}\times e^{\pi i}=e^{\pi i+\pi i}=e^{2\pi i}=1

これじゃ証明になってない?
要するに数直線上で「回れ右*1」を2回やると元に戻るというだけのことだけど。

もし中学生に説明するとしたら?

さすがに虚数とか自然対数が出てくる時点で、負の数を初めて習う中学生には役に立たないと思うので、もう少し別の説明を考えてみる。


-1をかけるとはどういうことでしょうか。つまり、○×(-1)=□のとき、○と□の関係は?
この式の両辺に○を足してみます。

○+○×(-1)=○+□

分配法則が成り立つとすれば、左辺の式は

○×1+○×(-1)=○×(1+(-1))=○×0=0

となり、○+□=0。つまり○と□は足すと0になるという性質を満たすことがわかります。
足し算なので、○と□を入れ換えてもこの式は成り立ちます。したがって

○×(-1)=□…(1)

が成り立つなら、

□×(-1)=○…(2)

も成り立つということです。

ここまでくればあとは簡単で、□に-1を入れると(1)式は

○×(-1)=-1

なので当然○=1です。これを(2)式に入れると

(-1)×(-1)=1

という等式が得られます。
(証明終わり)

こんな感じかな? これで本当に証明になってるのかちょっと不安だけど。
「-1をかける」という操作が、「足すと0になる相手を取ってくる」ことだと分かれば、納得できると思う。

*1:正確には反時計回りだけど「回れ左」とはあまり言わないような…