天使ノ二挺拳銃 クリア後雑感

こういうきちんとテーマを持った物語は好きだ。確かに分かりやすい楽しさは皆無だけど、誰がなんと言おうとこれは自分にとっては面白い作品だった。キャラクターの魅力もさることながら、3人のヒロイン格の誰を選んでも他の2人(+その他大勢)は例外なく酷い目に遭うという、物語のためなら全く容赦しない潔さが素敵。そして、二挺拳銃の天使と子供が生まれない奇病という一見関係なさそうな設定が、物語が進むにつれてある一つのキーワードで結びついていくのだが、これがまた意外な程にSFだった。もちろん天使と人間の恋というロマンチック要素もあるし、ニトロ作品には欠かせない銃撃戦あり、カーチェイスありで、最後の方はエイリアン系のホラー要素もありと実にサービス満点。これはぜひハリウッドで映画化してもらいたいと思った。
(以下ややネタばれを含む)
クリアした順番は風子→小巻→アンリの順。キャラクター的にはアンリが一番好きだけど、アンリの場合ただくっつくだけでは幸せにはなれないよな〜と思っていたら案の定。いや、確かにあれ以外の結末はないから、しょうがないんだけど。全員が救われるエンディングがあれば良いなと密かに期待してたのだが、あの主人公にそんな器用なことができるはずもなく。

沙耶の唄が好きな人なら絶対気に入ると思ったんだが、どうも世間ではそうでもないらしい。おかしいなあ、これが面白くないなんて信じられない。自分はこういうの大好きなんだけどなあ。