あやかしびと すずルート終了

ようやくラスト。あー、最終決戦は拳法とか剣術とかそんなものとはまるで関係ないはるか彼方に行っちゃったなあ。スケール感だけはあったけど。検問突破〜カーチェイスの辺りは盛り上がったけど、その後はちょっと勢いが落ちてしまった感じ。他のシナリオも通して全体的に出来がいいだけに、これは残念だったな。
んで、バッドエンドも含めて残ってた選択肢を一通り選んで、CG&シーン回想100%。なんだかんだいって、ここ1週間ぐらいの間ずっと楽しめたし、間違いなく良作だったと思う。シナリオの評価で一番はトーニャルート。序盤から中盤の携帯電話を使った効果的な演出とか、兄妹愛とか、キキーモラ対決とか、読んでいて震えが来るテキストのオンパレードだった。

(以下ネタバレ全開の感想というか愚痴)
最大の不満は、すずルートで完璧なハッピーエンドがなかったこと。グランドフィナーレに相応しい、誰もが幸せなハッピーエンドが一つぐらいあっても良かったんじゃないかと。トゥルーエンドは八咫鴉が一人で犠牲になった感じがしてちょっと切ないし、九鬼先生は死んじゃうし、薫さんに至っては出て来さえもしないし。あと、この話って別にすずと恋人になる必要なかったんじゃ? 前半あれだけ家族であることを強調しておいて、途中から急に恋愛関係に持っていくのはちょっと無理があったと思う。まあ、あれはあれで、ないときっとユーザの大部分は不満だろうから仕方ないけど、物語としてはない方が美しかった。記憶喪失〜言霊の力を失う展開も、イマイチ効果的に機能しているとは言い難いような。そもそも雲野長官が小物すぎて、さらわれたすずを助けるシーンでちっとも緊張感がなかった(緊張感があったのは一方的に九鬼→一奈だけ)。

あとから考えると、これだけ不満を感じるのは自分がこの作品をかなり気に入っている証拠だと言えるかもしれない。