読んだ本

蒲公英草紙 常野物語 (常野物語)

『常野物語』(ISBN:4087472426)の続編(ちなみに蒲公英は「たんぽぽ」と読む)。短編集だと思って軽い気持ちで読み始めたら長編で、結局一気に読破してしまった。最近ハッピーエンドの物語ばかり読んでいたので、これはちょっと堪えたな。途中から(もしかしたら始めからかも)悲劇的な結末の予感がバリバリあったけど、先が気になって途中で止めることもできなかった。それでも、最終的に戦争が関わってくるのは仕方ないにしても、それとは直接関係ないところで起こった悲劇だったから多少は救われた気がした。全体的に雰囲気がとても良いお話。
これでも、というかこれはこれで十分面白かったけど、今回の話はどちらかというと常野の人たちが傍観者の立場だったので、次は常野の人が中心の話を読んでみたいな。確か『オセロ・ゲーム』の続編が先日雑誌連載で最終回を迎えたはずだから、これもそのうち本が出るだろう。

以下は集英社の公式サイト。なかなか気合いが入っている。