読んだ本

平成マシンガンズ

最初は文字通り主人公がマシンガンで身の回りのあらゆる理不尽を撃ちまくるアクション&バイオレンスな話かと思ったけど違った。

物語は途中まではやや自意識過剰な主人公の視点で進んでいくのだが、あるシーンで一気に世界を相対化して見せたのには脱帽。この年代の少女特有の、小難しいことを考えていても結局のところ自己中心的で行動は幼いというアンバランスさを、その年代真っ直中であるはずの作者がさらに俯瞰で捉えているところに面白さを感じた。

好き嫌いで言えばあまり好きではない部類のお話なんだけど、何より小説としてちゃんとしていることに驚いた。とても15歳の新人が書いたとは思えない。そういえば、この物語の主人公は中学1年で平成生まれ。タイトルはそこら辺にも由来してるのかも。