レイナナ

レイナナ

レイナナ

レイナナホームページ

この週末は引きこもってひたすらゲームしようと思い、まずはこれを手に取った。理由は、企画・脚本の高橋龍也さんのファンだから。
最初はシミュレーションパートの勝手がわからずに、ひたすらパラメータ上げのための「レッスン」「トレーニング」ばかりやって好感度が上がる「会話」を一切やらない超ストイック・プレイをしたら変な爺さんが出てくるバッドエンド。その後何度やり直してもバッドエンドにしかならずクリア条件がさっぱり分からなかったので、オフィシャルブログにある攻略を見て、千夜→ルリィ→玲奈→有美の順でクリアした。
総評としては、キャラクターは魅力的だし、基本コメディで、前作リアライズよりも分かりやすい面白さを提供しているので、その点では○。ただ、細切れのエピソードを積み上げていくというシステム上の制約から物語性がやや損なわれていて、個人的には残念。似たような仕組みだったTo Heartではその辺の問題を職人的なフラグ制御で回避してたんだけど、シミュレーションパートでのユーザのコマンド選択に連動してイベントが起きる本作では、そういうことは難しいのかもしれない。
アクションパートでは難易度を3段階から選べる上に負けてもリプレイができるので、重要度は低め。極端な話、シミュレーションパートでパラメータ上げを全然しなくても特に問題はなかった。シミュレーションパートはあくまで雰囲気作りのためにあると思ったほうがいいだろう。アクションパートについてはストーリーを追ってるときは邪魔でしょうがない(特に2周目以降。どうせ何回かやり直せば勝てるのだから既読スキップできるようにしても良かったのでは?)のだけど、クリア後に単体で遊べるようになっており、やりこむことも可能。ミニゲームとしてはアリだと思う。
キャラクター的に、一番好きなのはルリィ。もうね、休日は1日中寝るのが趣味だとか、今日食べたいものを聞かれてとっさに「キャベツ」とか答えちゃうところとか、すごい親近感。次に好きなのは千夜(ちや)と玲奈(れいな)。この二人はTo Heartの綾香とあかりがそれぞれ一番近いかな。実際、玲奈の両親は浩之ちゃんとあかりっぽいし。有美(あるみ)さんは、あくまで有能な秘書という感じで、正直最後まで恋愛対象としては見られなかった。この4人がメインヒロインということになるわけだけど、個人的には真のヒロインは間違いなくレイドだと思う。攻略対象じゃないし、というかそれ以前に男だけど、主人公輝気(てるき)に対するツンデレぶりはすごいものがあった。
ストーリー面では、個々のエピソードは笑えるものが多くて楽しいんだけど全体としてのまとまりが弱い。これは上でも書いたようなシステム上の制約ということの他に、そもそものコンセプトからしてそうだったんじゃないかと思う。多分このゲームの楽しみ方としては、「好きな食べものは?」「休みの日は何してる?」みたいな日常の割とどうでもいいネタでおもしろおかしい会話が繰り広げられるのをのほほんと眺めるのが正しいのかもしれない。実際、個々のエピソードは水無月節のアホトーク満載でかなり笑えるものが多かった。