プリキュアに見る、女の子向けアニメの戦闘シーンが単調な理由

仮にも世界の平和を守ろうとしている主人公が毎回負けそうになってるのに、普段特訓したりとかそういうことを一切しないのは何故か。男の子向けアニメと女の子向けアニメの違いを踏まえて考えてみた。
極論すれば、女の子にとって強さとは憧れるものではあっても、必ずしも手に入れたいものではないから。それが証拠に、プリキュアの主人公達は、「勝ちたい」「負けられない」とは思っても、「強くなりたい」とは思わない。だから彼女達は自発的には強さのレベルが上がらず、その一方で出てくる敵はストーリーが進むにつれてどんどん強くなる。こういうとき、男の子の場合、負けて強くなるという展開もあるが、女の子の場合そもそも負けることが許されない。なぜなら強い主人公は憧れの対象であり、弱い主人公が強くなるのでは意味がないからだ。こうして、明らかにこれまでより強そうな敵が出てきてもこれまでと同じ強さで勝ってしまうという矛盾に満ちたお話作りを強いられることになる。
唯一強くなれるのは外的要因(アイテム)だから、今後パワーアップのために何らかのアイテムが出るか、既存のアイテムがより強力になるという展開は十分考えられるだろう。そうすれば玩具も売れるし(…って夢も希望もない言い方だな)。