妹算(修正版)

こんな一発ネタを引っ張るのもどうかと思うが、前回書いた計算式に間違いが見つかったので。
Aさんがn人兄弟=Aさんの母親がn人の子供を産んだ
だから、
Aさんがn人兄弟である確率=p(n)/(1-p(0))
そのときAさんが第1子である確率=1/n
したがって、Aさんがn人兄弟の第1子以外である確率(つまり弟か妹である確率)は、
\sum_{n=1}^\infty \frac{p(n)}{1-p(0)}\cdot(1-\frac{1}{n})=\sum_{n=1}^\infty\frac{e^{-\lambda}\lambda^n (n-1)}{(1-e^{-\lambda})n!n}

計算結果:
(左から、n,n人兄弟である確率,弟か妹である確率,n人兄弟の弟か妹である確率)

 1: 43.0825% *  0.0000% =  0.0000%
 2: 32.3119% * 50.0000% = 16.1560%
 3: 16.1560% * 66.6667% = 10.7706%
 4:  6.0585% * 75.0000% =  4.5439%
 5:  1.8175% * 80.0000% =  1.4540%
 6:  0.4544% * 83.3333% =  0.3787%
 7:  0.0974% * 85.7143% =  0.0835%
 8:  0.0183% * 87.5000% =  0.0160%
 9:  0.0030% * 88.8889% =  0.0027%
10:  0.0005% * 90.0000% =  0.0004%
...
第100項までの合計: 33.4058%

さらにAさんが女の子である確率をかけて約16.7%となり、前回出した答えより少し確率が低くなった。

ちなみに、前回ちょっと書いた「お兄ちゃんのいる妹の割合」は、上の計算式に「n-1人の兄または姉のうち少なくとも一人が兄である確率」をかければいいから、
\sum_{n=1}^\infty \frac{p(n)}{1-p(0)}\cdot(1-\frac{1}{n})\cdot(1-(\frac{1}{2})^{n-1})\cdot\frac{1}{2}=\sum_{n=1}^\infty\frac{e^{-\lambda}\lambda^n (n-1)}{(1-e^{-\lambda})n!n}\cdot\frac{2^{n-1}-1}{2^n}\simeq 0.1098
で、約11%。これが何を表しているかというと、50人のクラスで男女比が半々だとすると、約8人が妹で、そのうち約5人にお兄ちゃんがいる、ということになる。(だからどうしたと言われるとそれまでだが)

次の表は出生率と妹率の関係を示したもの。

出生率と妹率
出生率一人っ子長女
1.058.20%18.50%23.30%
1.543.08%23.51%33.41%
2.031.30%26.36%42.34%
2.522.36%27.55%50.10%
3.015.72%27.55%56.73%
3.510.90%26.76%62.34%

制限事項

以上の計算において、次のような制限事項がある。

  • 血縁関係のみ

義理の妹とか、異母兄弟とか、考え出すとキリがないので無視した。

  • Aさんの年齢

意図的に「女の子」という言葉を使っているが、年齢を考慮していないので、条件に合えば100歳のおばあちゃんだろうと妹に含まれる(みのもんた方式)。